2017年09月21日

今日、青木さんのなに?

「今、青木さんのなにやってる?」
「今日、青木さんのなに?」

毎週火曜日、アルプスセンターの午後のプログラム。「創作活動」
普段の会話では「青木さんの」と言っている。

他にも木曜日は「セルフケア」というプログラムがあるんだけど、「足湯とマッサージ」って言ってたりする。「マッサージ」「宮城さんのマッサージ」とも言う。

スタッフと利用者間、仲間うちなんかで通用しあう言葉や言い回しって素敵だと思う。

仲間同士が繋がりコミュニーケーションを通じて変化し生まれた共通の言葉。

「皮」のひと言で通じるって面白い 笑

それでこの日の創作活動はかぎ編みで、前回はカゴ作り。その前は・・・、色鉛筆で絵を描いたりもしたし、消しゴムはんこやアクセサリー制作、あと万華鏡も作った。

それでステップアップした仲間は、ミシンで高度なものを作ってもいる。

思い出した。ミシンで巾着袋も作った。今も使ってるアイピローも教えてもらって作った。
かりゆしウェアを作るような話も聞いたことがある。
アルプスの電子レンジの上にある可愛い小箱も青木さんの時間に作ったものだ。

と、コレら全部講師は青木さんで、考えてみると多才でほんとすごい人である。
独特の落ち着いた雰囲気を醸しながら、鋭いツッコミと小さなボケで皆を笑わせてくれる魅力的なヒトでもある。それでいてお洒落さん。詩も書ける。

この日はかぎ編みのコースター作り。今回は珍しく以前もやった内容で、見た限り編み方は全員きれいさっぱり忘れているようだった。

最初の一時間、青木さんは初心者に教えるように優しく指導してくれた。本当の初心者の仲間にはこと丁寧に教えている。

途中、2回目の仲間が「いみくじ分からんさ!」と言いつつ身体が覚えてるのかけっこう編み進んでいる。

もう一人の仲間は黙々とながら進んでいて、コースターが出来上がりつつある。前回もこんな感じだったような記憶がある。

今回が初めての仲間のひとり。途中コツを掴んだのか一心不乱に編んでいる。

この日の女性メンバーの様子なんだけど、いかにも編み物をしてるといった空間だった。途中おしゃべりしながら笑顔で編んでいる。流れている歌を優しく口ずさむ音も聴こえる。九月の暑さもやわらいだアルプスの平和な午後の時間。

実習生さんもかぎ編みは初めてながら、流石の飲み込みの速さでコースターを仕上げている。

2/3ほど仕上げたそれは、個性的且つ勢いのあるカタチのコースターで、続きを「残って最後までやりたい」と話していた。

翌日が実習最終日の新垣さん。アルプスセンターでの日々はいかがなものであっただろうか。

新垣さんと先に実習を終えた前原くんも、アルプスの仲間に対し、依存症の人たちと接してる空気がまったくない。ナチュラルに対等な姿勢。

ちょっと話を聞いてみたところ、(依存症者の)理解が難しいところもあるながら、一生懸命共感しようとしてくれていることが伝わって来ました。本当に嬉しいことです!ありがとうございます!!

これからもお互いファイティーン!

15:30 午後のプログラム終了のころ、アルプスセンター施設長が仲間たちのところにきて「これはできなかったんだようなあ。向いてなかったみたい」と。

利用者たちも、消しゴムはんこは向いてた。◯◯さんの絵は衝撃の上手さ。すごいスピードでアクセサリーを作れた仲間。裁縫は好き。××はやっててイライラする。これは今の自分にはムリ。

自分の得手不得手が実感できたりもする青木さんの時間。

あるもので作る。材料の効率的な使い方を教えてくれたりもする。健康で生きやすい姿勢や考え方を示してくれるときもある。

モノがなくなってたり、伝えておいた材料が揃ってなかったり違っているときが今まで何度もあったんだけど、何故か教えてもらうアルプスの利用者たちは不自由なく過ごせているのも青木さんのすごいところ。

青木さん、お次はなにを教えてくれるのかな。

これからもよろしくお願いしますね!



九月十九日。コースター作り1回目の次の日は、発達凸凹の大城麗子さんの自分さがしのセミナーである。これがまた面白いんだ。
セミナーも大城麗子さんもね。 笑

依存症になって失ったものは確かにある。取り戻すことも埋め合わせることもできないことだってあるかもしれない。だけど今得ていることもたくさんある。回復してできることも増えていく。依存症になったからこそ得たこともいっぱいある。

この日楽しく過ごせて、それで次の日を心待ちにしてるなんて、こんなにありがたいことってない!

明日のアルプスはどんな楽しいことがあるんだろうね 笑笑

文章&写真 利用者 依存症のハル

今日、青木さんのなに?


今日、青木さんのなに?



Posted by アルプスセンター at 09:43│Comments(0)
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