2017年11月27日
バドミントン
十一月 霜月
暑い日もあれば朝夕は冷え込みもあり、陽射しは穏やかになってきた。
11月2日。アルプスセンターアクティビティはバドミントン。那覇市民体育館のコートを二面借りて盛り上がった。
この日もアルプスでお昼ご飯を食べてから出発。気温は体育館で身体を動かすにはちょうど良い。
那覇市民体育館に到着。体育館に入って着替えてからは恒例のシューズやウェアの鑑賞会。
ネットを設置して早速開始。そしてこの日も新しく繋がった仲間がいる。
いつもはスコアをつけて勝敗もはっきりさせて白熱するんだけど、今日は自然な流れで点数をつけない。デュースになるとなかなか決着がつかないアルプスの仲間たちの名勝負は今日はなし。負けず嫌いと瞬間の集中力は、毎回見ていてびっくりするんだけれど。
この日も仲間たちの笑顔が最高だった。
身体を動かしシャトルを追う。
運動が久しぶりの仲間は足がもつれそうになっている。
ネットの近くにフェイントで打つ。
読んでいて追いつく。
裏をかかれ後方に行っている。
上手くいってもいかなくてももの凄く楽しい!
勝っても負けても笑顔で喜び笑顔で悔しがる。笑
スタッフさんも利用者もこの日は無礼講で、お互い容赦なくシャトルを打つ。
歳も男女も関係ない。
また男女混合のダブルスはいつも通り。
そんななかでも、まだちょっと身体が動かない仲間には配慮してるようだ。
優しい場所に打っている。
転びそうになれば、だいじょうぶと声をかけている。
時たま熱中して数十分打ち合ってる場面もある。水分補給はしっかりしよう。
途中ソフトバレーも始まる。
この競技、実は馴染みがある仲間が多い。
というのもアルプスセンターにくる流れとして、お酒を飲み過ぎて、まずはだいたいアルコール依存症の専門病棟に入院となることが多い。
沖縄で依存症の病棟がある糸満晴明病院。そちらで運動する時間があり、そこでやってきているのだ。
そこでアルプスのことを知って繋がる。
なのでソフトバレーは懐かしい種目だったりする。
バドミントンは複数回目の仲間が多くいて、少しずつだけど上手になってるのが分かる。
この辺SUPなどもそうで、他のプログラム、革ことレザークラフトや青木さんの創作活動も腕を上げてる仲間がいる。
料理プログラムなども、個々の技術はさほど変わらないけど、アルプス全体でのスムーズさは明らかに上がってる。
アルプスセンターに通い、午前の自助グループ形式ミーティングのあと、お昼休みと午後のプログラムを楽しくやらせていただいてるなか、少しずつ、多分これって回復と呼んでいいものをしている。
一ヶ月や二ヶ月で目を見張るというものでもなく、一年でびっくりするほどというわけでもなく、身体や指先が自由に動かせるようになっていて、仲間と良いコンビネーションでものごとを進められるようになっている。
驚くほどではないけど、坦々とできてきていて毎日一緒にいるとちょっとすぐには分からない。だけど、ね☆
バドミントンで自然とスコアを付けなかったのも、なんとなくだけど張り詰めた感じが減ってきているのかもしれない。
次回はスコアを付けて熱くなるのも、これももちろん悪いことじゃない。
なんとなくゆるく柔軟になってきたような感じ。
緊張やこわばりも少しずつだけど、ほぐれてきてるのかもしれない。
・
・
・
新しく繋がった仲間にスタッフがバドミントンを教えてる。
基本的な打ちかたをだけど、一人で寂しいのを気にかけているんだろう。
新しい仲間を大切にしたい気持ちはみんなきっとある。新しい場所で落ち着かないことはみんな知っている。
繋がって長い仲間もコミュニケーションが驚くほど上達とはなかなかいかない。それでもがんばって声をかける。依存症は人間関係の病気とも言われている。これもアルプスで訓練していると言っていいはず。
お互いドキドキだったことはおいおい分かってくる。
アルプスで出会った仲間たちとは、長い付き合いになるんだろう。アルプスで出会って自助グループにも繋がっている仲間たちと、長い付き合いになることは約束されていると言っていい。
これからも新しく繋がる仲間と出会い、県内だけでなく全国各地の仲間たちとも繋がり続けるだろう。
仲間とともに!
回復を楽しむ!!
アルプスセンターでやってることはこの最初のステップだという気がする。
・
・
・
これからてぃーだかんかんの夏が終わり、秋から一気に冬になるでしょう。
身体を冷やさないようにあたたかい食べ物と気持ちで!!
< 文章&写真 利用者 依存症のハル >
暑い日もあれば朝夕は冷え込みもあり、陽射しは穏やかになってきた。
11月2日。アルプスセンターアクティビティはバドミントン。那覇市民体育館のコートを二面借りて盛り上がった。
この日もアルプスでお昼ご飯を食べてから出発。気温は体育館で身体を動かすにはちょうど良い。
那覇市民体育館に到着。体育館に入って着替えてからは恒例のシューズやウェアの鑑賞会。
ネットを設置して早速開始。そしてこの日も新しく繋がった仲間がいる。
いつもはスコアをつけて勝敗もはっきりさせて白熱するんだけど、今日は自然な流れで点数をつけない。デュースになるとなかなか決着がつかないアルプスの仲間たちの名勝負は今日はなし。負けず嫌いと瞬間の集中力は、毎回見ていてびっくりするんだけれど。
この日も仲間たちの笑顔が最高だった。
身体を動かしシャトルを追う。
運動が久しぶりの仲間は足がもつれそうになっている。
ネットの近くにフェイントで打つ。
読んでいて追いつく。
裏をかかれ後方に行っている。
上手くいってもいかなくてももの凄く楽しい!
勝っても負けても笑顔で喜び笑顔で悔しがる。笑
スタッフさんも利用者もこの日は無礼講で、お互い容赦なくシャトルを打つ。
歳も男女も関係ない。
また男女混合のダブルスはいつも通り。
そんななかでも、まだちょっと身体が動かない仲間には配慮してるようだ。
優しい場所に打っている。
転びそうになれば、だいじょうぶと声をかけている。
時たま熱中して数十分打ち合ってる場面もある。水分補給はしっかりしよう。
途中ソフトバレーも始まる。
この競技、実は馴染みがある仲間が多い。
というのもアルプスセンターにくる流れとして、お酒を飲み過ぎて、まずはだいたいアルコール依存症の専門病棟に入院となることが多い。
沖縄で依存症の病棟がある糸満晴明病院。そちらで運動する時間があり、そこでやってきているのだ。
そこでアルプスのことを知って繋がる。
なのでソフトバレーは懐かしい種目だったりする。
バドミントンは複数回目の仲間が多くいて、少しずつだけど上手になってるのが分かる。
この辺SUPなどもそうで、他のプログラム、革ことレザークラフトや青木さんの創作活動も腕を上げてる仲間がいる。
料理プログラムなども、個々の技術はさほど変わらないけど、アルプス全体でのスムーズさは明らかに上がってる。
アルプスセンターに通い、午前の自助グループ形式ミーティングのあと、お昼休みと午後のプログラムを楽しくやらせていただいてるなか、少しずつ、多分これって回復と呼んでいいものをしている。
一ヶ月や二ヶ月で目を見張るというものでもなく、一年でびっくりするほどというわけでもなく、身体や指先が自由に動かせるようになっていて、仲間と良いコンビネーションでものごとを進められるようになっている。
驚くほどではないけど、坦々とできてきていて毎日一緒にいるとちょっとすぐには分からない。だけど、ね☆
バドミントンで自然とスコアを付けなかったのも、なんとなくだけど張り詰めた感じが減ってきているのかもしれない。
次回はスコアを付けて熱くなるのも、これももちろん悪いことじゃない。
なんとなくゆるく柔軟になってきたような感じ。
緊張やこわばりも少しずつだけど、ほぐれてきてるのかもしれない。
・
・
・
新しく繋がった仲間にスタッフがバドミントンを教えてる。
基本的な打ちかたをだけど、一人で寂しいのを気にかけているんだろう。
新しい仲間を大切にしたい気持ちはみんなきっとある。新しい場所で落ち着かないことはみんな知っている。
繋がって長い仲間もコミュニケーションが驚くほど上達とはなかなかいかない。それでもがんばって声をかける。依存症は人間関係の病気とも言われている。これもアルプスで訓練していると言っていいはず。
お互いドキドキだったことはおいおい分かってくる。
アルプスで出会った仲間たちとは、長い付き合いになるんだろう。アルプスで出会って自助グループにも繋がっている仲間たちと、長い付き合いになることは約束されていると言っていい。
これからも新しく繋がる仲間と出会い、県内だけでなく全国各地の仲間たちとも繋がり続けるだろう。
仲間とともに!
回復を楽しむ!!
アルプスセンターでやってることはこの最初のステップだという気がする。
・
・
・
これからてぃーだかんかんの夏が終わり、秋から一気に冬になるでしょう。
身体を冷やさないようにあたたかい食べ物と気持ちで!!
< 文章&写真 利用者 依存症のハル >
Posted by アルプスセンター at
16:54
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2017年11月21日
宮城 智也さんとの想い出
宮城 智也さんとの想い出
スタッフの宮城さんがアルプスを退職しました。
アルプスセンターでは最初、木曜日のセルフケアの時間に週一の仕事をしていて、アルプスでは通称、マッサージ。宮城さんのマッサージと呼ばれているもの。そのスタッフでした。
のちに午前中週5で働くアルプスのスタッフになってくれました。
そんな宮城さんは自分のお店を持っていて、本職は整体師。お店の名前は『ゆっくり宮城整体室』という。なんともいえない屋号だけど、とってもカワイイと思う。
マッサージと依存症というのはあまり関係ないようでいて、実はそうでもない。
依存症者の依存が止まると、いろんな意味で常に緊張にさらされる。身体もこわばった状態になる。
こう考えられる。毎日酔っ払ってぐでんぐでんだった人がある日突然飲むのをやめる。
離脱症状は出るけど、ある日突然シラフでいなければならない訳で、身体だって心だってリラックスしろというほうが難しい話じゃないだろうか。
ちなみにアルコールでも薬物でもギャンブルでもやめるときの方法として、ある日突然きっぱりやめるやり方が良い。
少しずつ量や回数を減らすやり方でもやめられないことはないけれど、難易度はもの凄く高くなる。自分が依存症だと認めてる仲間は、これができないから依存症なんだとも言う。アルコール依存症のお酒は、節酒よりきっぱりやめるほうが簡単だとは経験上分かっている。
あと、シラフになると実は自分の身体にずいぶんとガタがきてることに気がつく。
飲んでるあいだ身体も心も生活も、一番の問題はアルコールでのことで、自分の身に起こってる他の異常に気がついていなかったりする。
「飲んでるあいだ、ぜんぜん風邪ひかなかった」
こういう話もよく出る。免疫力やら弱りまくっていて、そんなはずはない。飲んでるあいだ風邪ひいてるのを自覚できなかったが正しいだろう。苦笑
酔いから覚めたら腰痛が、シラフになってほどほどに運動できずやり過ぎて足の疲労が、肩が....。
こういうこともほんとに多い。お酒が止まったらひたすら健康体という仲間はごく少数で、この辺考えてみれば、飲んだ量や時間、それぞれの仲間はうなずくことができるはずである。
とういうわけで宮城さんのマッサージは人気のプログラムでしたね。
マッサージと宮城さん独特のトークで身体も心もずいぶんほぐれました。
ありがとうございました!
マッサージの腕の話もしたいけど、やはりここは宮城さんの人柄について話します。
宮城さんのマッサージの腕は、セルフケア最終日に初めてマッサージを受けた安座間さんが「こんなに良いんだったら最初からずっと受けてれば良かった」と言わせるレベルです!
宮城さんのアルプス最終日、午前のプログラムの自助グループ形式ミーティング。テーマは「宮城 智也」。
自助グループでの発言は基本的に誰にも本人にも話してはいけない。これは絶対のルールで、それによって発言する仲間を守るのである。仲間の一人の自分を守ることにも繋がるのである。
なので、個人的な気持ちを話すことになります。
アルプスの仲間たちの発言とかぶるところは、個人的に感じていたことが偶然一緒だったことになります。
アルプスセンターのスタッフの宮城さんは、アルプスにいる中では依存症者ではない。
じゃあ、依存症者と一線引かれていたかというと、すごく溶け込んでいて、でも笑顔も話すこともとっても健康的な人。
人柄でも発言でも敵をほんとに作らない。宮城さんが嫌いだ。宮城さん頭にくるといった話を一度も聞いたことがない。
誰からも一度もないというのはほんとにすごいことだと思う。なんというか根っからの良い人なんだと思う。
アルプスの仲間たち、アルプスに行けない日も、アルプスがプッシュしている自助グループにも行けないも行かない日もある。それもけっこうある。体調が、天気が、起きれなくて、調子悪い。いろんな理由で休む仲間がいる。
宮城さんは沖縄市から那覇のアルプスセンターで午前中働いて、午後は豊見城の自分のお店に行き、沖縄市の自宅に帰って家族サービスをする。きっと家事もいっぱいやるんだろう。宮城さんの通勤手段はホンダのカブ。原付バイクである。
たいへんだとは想像に難くない。それをやり続けた宮城さん。素晴らしい。
仲間たちが大いに見習うべき部分である←もちろんわたしもである。苦笑
宮城さんが休んだときは病院に研修に行ってたあいだのみで、その研修は精神保健福祉士の資格を取るためだった。アルプスセンターのお仕事と整体師のダブルワークをしながら、資格を取る勉強までしていたのだ。
宮城さんが精神保健福祉士の道を目指すようになったのは、アルプスでの毎日からだと思う。試験は難しいものだし、仕事として非常に困難なのは自分たちが依存症なのでよく分かる。たいへんだよ、こういう患者相手の仕事ってw
今思い出したけど、宮城さんが疲れた顔をしてたり「疲れてる」という言葉を話したこともない気がする。
体調管理も抜群に上手なのだろう。アルプスの仲間たちも今は体調管理が苦手なのは前述の通り仕方のない面もある。ただやっぱりできるようにするべき事柄なのは間違いないだろう。
人と人が出会って仲良くなっていくとき、距離が近くなる、縮まるといった言いかたをするけど、宮城さんとは気がついたら自然と仲良くなれていた。
こういうことってあまりないし、それができる宮城さん、天性のなにかを持ってるんだろう。
アルプスの仲間たちに、依存症抜きに分け隔てなく接してくれて、各個人の趣味や好きなことを知ると、自分も試したりして話をしてくれた。
話を合わすためではなく、いろんなことに興味を持てる性分なのだろう。この辺りがひょっとしたら人柄と関係してるのかとも思う。
宮城さんの悪いところや欠点を考えると、人間なんだからないというのはあり得ないんだけど、ちょっと思いつかない。
依存症者ほど他人の欠点探しが得意な人間もいない。このことはいずれ詳しく話すけど、そうなのである。
だけど宮城さんてなんかあるかな?と思ってしまう。
娘さんに会ったことがある。ほんとにホントに可愛らしい娘さんで、お父さんの宮城さんは「娘の大ファン」と言っていた。
憎めない、いや、好かれる人だなぁと思う。
また、宮城さんに会いたいなぁ。
いつものように冗談言いあって笑いたい。
豊見城のお店を閉め試験一本に絞った宮城さん。近い将来必ず精神保健福祉士になる。
我々依存症者は良くも悪くも一生依存症として生きる。依存を止め続ける限り絶対どこかで再会できるだろう。
また飲んでしまっても再会する可能性は同じくらいあり、できればそれは避けたい。
お互い成長した姿を見せ合いましょう!
宮城さんにカッコ悪いとこ見せたくないという気持ちだって、やめ続ける原動力にのひとつになる。
宮城さん!いつかまた会いましょう!
あ!アルプスセンターにはいつでも遊びにきてくださいね!
宮城さん、永久名誉職員という肩書きに今 勝手にしましたから!
改めて、今までほんとにありがとうございましたと、ご苦労さまでした!!
宮城さーん!
またね〜!!
< 文章&写真 利用者 依存症のハル >
スタッフの宮城さんがアルプスを退職しました。
アルプスセンターでは最初、木曜日のセルフケアの時間に週一の仕事をしていて、アルプスでは通称、マッサージ。宮城さんのマッサージと呼ばれているもの。そのスタッフでした。
のちに午前中週5で働くアルプスのスタッフになってくれました。
そんな宮城さんは自分のお店を持っていて、本職は整体師。お店の名前は『ゆっくり宮城整体室』という。なんともいえない屋号だけど、とってもカワイイと思う。
マッサージと依存症というのはあまり関係ないようでいて、実はそうでもない。
依存症者の依存が止まると、いろんな意味で常に緊張にさらされる。身体もこわばった状態になる。
こう考えられる。毎日酔っ払ってぐでんぐでんだった人がある日突然飲むのをやめる。
離脱症状は出るけど、ある日突然シラフでいなければならない訳で、身体だって心だってリラックスしろというほうが難しい話じゃないだろうか。
ちなみにアルコールでも薬物でもギャンブルでもやめるときの方法として、ある日突然きっぱりやめるやり方が良い。
少しずつ量や回数を減らすやり方でもやめられないことはないけれど、難易度はもの凄く高くなる。自分が依存症だと認めてる仲間は、これができないから依存症なんだとも言う。アルコール依存症のお酒は、節酒よりきっぱりやめるほうが簡単だとは経験上分かっている。
あと、シラフになると実は自分の身体にずいぶんとガタがきてることに気がつく。
飲んでるあいだ身体も心も生活も、一番の問題はアルコールでのことで、自分の身に起こってる他の異常に気がついていなかったりする。
「飲んでるあいだ、ぜんぜん風邪ひかなかった」
こういう話もよく出る。免疫力やら弱りまくっていて、そんなはずはない。飲んでるあいだ風邪ひいてるのを自覚できなかったが正しいだろう。苦笑
酔いから覚めたら腰痛が、シラフになってほどほどに運動できずやり過ぎて足の疲労が、肩が....。
こういうこともほんとに多い。お酒が止まったらひたすら健康体という仲間はごく少数で、この辺考えてみれば、飲んだ量や時間、それぞれの仲間はうなずくことができるはずである。
とういうわけで宮城さんのマッサージは人気のプログラムでしたね。
マッサージと宮城さん独特のトークで身体も心もずいぶんほぐれました。
ありがとうございました!
マッサージの腕の話もしたいけど、やはりここは宮城さんの人柄について話します。
宮城さんのマッサージの腕は、セルフケア最終日に初めてマッサージを受けた安座間さんが「こんなに良いんだったら最初からずっと受けてれば良かった」と言わせるレベルです!
宮城さんのアルプス最終日、午前のプログラムの自助グループ形式ミーティング。テーマは「宮城 智也」。
自助グループでの発言は基本的に誰にも本人にも話してはいけない。これは絶対のルールで、それによって発言する仲間を守るのである。仲間の一人の自分を守ることにも繋がるのである。
なので、個人的な気持ちを話すことになります。
アルプスの仲間たちの発言とかぶるところは、個人的に感じていたことが偶然一緒だったことになります。
アルプスセンターのスタッフの宮城さんは、アルプスにいる中では依存症者ではない。
じゃあ、依存症者と一線引かれていたかというと、すごく溶け込んでいて、でも笑顔も話すこともとっても健康的な人。
人柄でも発言でも敵をほんとに作らない。宮城さんが嫌いだ。宮城さん頭にくるといった話を一度も聞いたことがない。
誰からも一度もないというのはほんとにすごいことだと思う。なんというか根っからの良い人なんだと思う。
アルプスの仲間たち、アルプスに行けない日も、アルプスがプッシュしている自助グループにも行けないも行かない日もある。それもけっこうある。体調が、天気が、起きれなくて、調子悪い。いろんな理由で休む仲間がいる。
宮城さんは沖縄市から那覇のアルプスセンターで午前中働いて、午後は豊見城の自分のお店に行き、沖縄市の自宅に帰って家族サービスをする。きっと家事もいっぱいやるんだろう。宮城さんの通勤手段はホンダのカブ。原付バイクである。
たいへんだとは想像に難くない。それをやり続けた宮城さん。素晴らしい。
仲間たちが大いに見習うべき部分である←もちろんわたしもである。苦笑
宮城さんが休んだときは病院に研修に行ってたあいだのみで、その研修は精神保健福祉士の資格を取るためだった。アルプスセンターのお仕事と整体師のダブルワークをしながら、資格を取る勉強までしていたのだ。
宮城さんが精神保健福祉士の道を目指すようになったのは、アルプスでの毎日からだと思う。試験は難しいものだし、仕事として非常に困難なのは自分たちが依存症なのでよく分かる。たいへんだよ、こういう患者相手の仕事ってw
今思い出したけど、宮城さんが疲れた顔をしてたり「疲れてる」という言葉を話したこともない気がする。
体調管理も抜群に上手なのだろう。アルプスの仲間たちも今は体調管理が苦手なのは前述の通り仕方のない面もある。ただやっぱりできるようにするべき事柄なのは間違いないだろう。
人と人が出会って仲良くなっていくとき、距離が近くなる、縮まるといった言いかたをするけど、宮城さんとは気がついたら自然と仲良くなれていた。
こういうことってあまりないし、それができる宮城さん、天性のなにかを持ってるんだろう。
アルプスの仲間たちに、依存症抜きに分け隔てなく接してくれて、各個人の趣味や好きなことを知ると、自分も試したりして話をしてくれた。
話を合わすためではなく、いろんなことに興味を持てる性分なのだろう。この辺りがひょっとしたら人柄と関係してるのかとも思う。
宮城さんの悪いところや欠点を考えると、人間なんだからないというのはあり得ないんだけど、ちょっと思いつかない。
依存症者ほど他人の欠点探しが得意な人間もいない。このことはいずれ詳しく話すけど、そうなのである。
だけど宮城さんてなんかあるかな?と思ってしまう。
娘さんに会ったことがある。ほんとにホントに可愛らしい娘さんで、お父さんの宮城さんは「娘の大ファン」と言っていた。
憎めない、いや、好かれる人だなぁと思う。
また、宮城さんに会いたいなぁ。
いつものように冗談言いあって笑いたい。
豊見城のお店を閉め試験一本に絞った宮城さん。近い将来必ず精神保健福祉士になる。
我々依存症者は良くも悪くも一生依存症として生きる。依存を止め続ける限り絶対どこかで再会できるだろう。
また飲んでしまっても再会する可能性は同じくらいあり、できればそれは避けたい。
お互い成長した姿を見せ合いましょう!
宮城さんにカッコ悪いとこ見せたくないという気持ちだって、やめ続ける原動力にのひとつになる。
宮城さん!いつかまた会いましょう!
あ!アルプスセンターにはいつでも遊びにきてくださいね!
宮城さん、永久名誉職員という肩書きに今 勝手にしましたから!
改めて、今までほんとにありがとうございましたと、ご苦労さまでした!!
宮城さーん!
またね〜!!
< 文章&写真 利用者 依存症のハル >
Posted by アルプスセンター at
15:32
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